大判例

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東京高等裁判所 昭和47年(ネ)832号 判決

ところで、訴訟代理権の消滅については、民訴法八七条、五七条により、本人又は代理人から相手方に対し通知することを要し、通知がないかぎり訴訟代理権消滅の効力は発生しないものと解すべきである。けだし、右条項は、相手方を保護する趣旨のものではなく、当事者双方と裁判所を含めた全体としての訴訟関係の安定、明確を期し、通知の有無によって画一的に処理することによって裁判所及び相手方が代理権の存否について絶えず注意を払う煩を免れ、代理権の存否及びこれに関する当事者の知、不知等についての争いが生じて手続が混乱することを避け、その結果生ずべき不利益は通知を怠った当事者に帰せしめることとしてもやむをえないものとして立法されたものと解すべきだからである(裁判所に辞任届が提出されている以上、少くとも裁判所は、訴訟代理権が消滅したものとして扱うべきだとの見解もありえようが、以上の観点から、この見解は採ることができない。)したがって、相手方が訴訟代理権消滅の事実を知っているかどうかに関係なく、通知がされない以上右消滅の効力は発生しないと解さざるをえず、又通知はその方式について何らその定めがないものの、記録上一義的に知りうる方法でされることを要すると解するのが相当である。

(瀬戸 小堀 小川)

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